○邑智郡総合事務組合工事等監督要綱

平成29年5月25日

邑智郡総合事務組合告示第10号

(趣旨)

第1条 この要綱は、法令等に定めがある場合を除くほか、邑智郡総合事務組合(以下「組合」という。)が施行する建設工事及び委託業務の適正かつ円滑な履行を確保するための監督業務について要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 建設工事 建設業法(昭和24年法律第100号。以下「法」という。)第2条第1項に定める建設工事をいう。

(2) 委託業務 測量、調査、設計及び用地調査等並びに廃棄物処理施設に係る委託業務であって、組合で執行する業務をいう。

(3) 契約担当者 邑智郡総合事務組合管理者(以下「管理者」という。)の委任を受けて売買、賃借、その他の契約をする者をいう。

(4) 監督職員 管理者から委任を受けた契約担当者から監督員を命ぜられた総括監督員、主任監督員及び監督員をいう。

(5) 設計図書 仕様書、図面、工事数量総括表、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書をいう。

(監督職員の任命及び機構)

第3条 管理者は、建設工事及び委託業務を施行するときは、法234条の2第1項の規定により、契約の適正な履行を確保するために行う監督職員を任命し、その氏名を請負者又は受託者に通知しなければならない。

2 監督職員の任命に当たっては、次の者の中から選任しなければならない。

(1) 総括監督員 契約担当課長

(2) 主任監督員 契約担当課課長補佐

(3) 監督員 契約担当課係長又は主任

(監督職員の職務)

第4条 監督職員は次に掲げる職務を行う。

(1) 契約約款に定める監督職員の職務

(2) 契約約款に基づく契約担当者の権限とされる事項のうち、契約担当者が必要と認めて監督職員に委任した職務

(3) 契約約款に基づく設計図書で定めた次の職務

 建設工事の場合

 契約の履行についての請負者に対する指示、承諾及び協議

 設計図書に基づく建設工事の施工のための詳細図等の作成及び交付並びに請負者が作成したこれらの図書の承諾

 設計図書に基づく工程の管理、立会及び工事の施工の状況検査並びに工事材料の試験及び検査

 委託業務の場合

 契約の履行についての受託者に対する指示

 契約書及び設計図書の記載内容に関する受託者からの確認の申し出又は質問に対する承諾又は回答

 業務の進捗の確認、設計図書の記載内容と履行内容との照合その他契約の履行状況の調査

(4) その他工事の執行を適正に行うための職務

2 監督職員の職務分担は、次のとおりとする。

(1) 総括監督員

 前項第2号により委任を受けた事項のうち重要なもの(契約の内容について変更が生じるものをいう。以下同じ。)の処置

 前項第3号①アの指示、承諾又は協議並びにアの指示のうち重要なものの処置

 関連する2つ以上の建設工事又は委託業務を行う場合における工程等の調整のうち重要なものの処置

 建設工事又は委託業務の内容の変更、一時中止又は打切りの必要が生じた場合における当該処置を必要とする理由、その他必要と認める事項の管理者に対する報告

 請負者側の工事関係者又は受託者側の業務関係者に建設工事又は委託業務の施工、管理等について著しく不適当と認められるものがあるときの請負者又は受託者に対する処置の請求並びに管理者への報告

 建設工事の施工内容が設計図書に適合しないと認められ、必要がある場合の請負者に対する改造又は補修の請求及び破壊検査の実施並びに管理者への報告

 臨機の処置に係る請負者又は受託者に対する意見及び処置の請求並びに管理者への報告

 監督業務の総括並びに主任監督員及び監督員の指導監督

(2) 主任監督員

 前項第2号により委任を受けた事項の処置(重要なもの又は軽易なものを除く)

 前項第3号①アの指示、承諾又は協議並びにアの指示の処置(重要なもの又は軽易なものを除く)

 前項第3号①イの詳細図の作成及び交付又は承諾並びにイの確認の申し出又は質問に対する承諾又は回答のうち重要なものの処置

 前項第3号①ウの管理、立会又は検査等(他のものの実施の確認を含む)並びにウの確認、照合又は調査の実施

 関連する2つ以上の建設工事又は委託業務を行う場合における工程等の調整(重要なものを除く)

 設計図書と現場又は業務内容の不一致、表示の不明確及び現場の状況の相違等の条件変更についての調査、通知等の処置

 臨機の処置に係る請負者又は受託者に対する意見及び処置の請求並びに管理者への報告

 現場又は業務内容の総括並びに監督員の指導監督

(3) 監督員

 前項第2号により委任を受けた事項のうち、軽易なもの(契約の内容について変更が生じないものをいう。以下同じ。)の処置及び請負者からの提出書類の受理と処理

 前項第3号①アの指示、承諾又は協議並びにアの指示のうち軽易なものの処置

 前項第3号①イの詳細図の作成及び交付又は承諾並びにイの確認の申し出又は質問に対する承諾又は回答のうち軽易なものの処置

 前項第3号①ウの管理、立会又は検査等並びにウの確認、照合又は調査の実施

 設計図書と現場又は業務内容の不一致、表示の不明確及び現場の状況の相違等の条件変更についての調査、通知等の処置

 支給材料及び貸与品の引渡し並びに残材料及び貸与品の引取り等

 毎月末の工事又は業務の進捗状況の把握及び工程表の作成

 その他工事又は業務の監督業務

 主任監督員が不在等の場合には、主任監督員と兼ねることができる。

(一般的注意事項)

第5条 監督職員は、常に公平な立場で建設工事又は委託業務の監督を行い、現場の推移を把握し、建設工事又は委託業務の円滑な進行に配慮しなければならない。

(報告等の手続き)

第6条 監督職員は、この要綱により管理者に報告すべき事項及び管理者の承認を必要とする事項の処理については、主任監督員及び総括監督員を通じて行わなければならない。

(工事又は業務目的の把握)

第7条 監督職員は、建設工事の目的又は委託業務の目的について、設計図書及び管理者等の指示を十分把握したうえで工事又は業務の監督に臨まなければならない。

2 監督職員は、契約内容のほかに現場又は業務内容において新たな事態が発生したときは、意見を付して管理者に報告しなければならない。

(工事又は業務の促進)

第8条 監督職員は、工程表に従い建設工事又は業務が進捗するよう請負者又は受託者を督励しなければならない。

2 請負者又は受託者が正当な理由もなく建設工事又は委託業務に着手しないとき、建設工事又は委託業務を中止しているとき、その他契約の履行に誠意が認められず、契約の工期中に完成が見込めないと判断するときは、事情を調査し、意見を付して管理者に報告しなければならない。

(請負者又は受託者に対する指示、承諾及び協議)

第9条 監督職員は、建設工事にあっては請負者、委託業務にあっては受託者に指示するときには、必ず工事打合簿又は監督職員指示書によって指示し、受領者の印を徴さなければならない。

2 監督員は、請負者又は受託者から承認願いが提出されたときは、その内容を調査し、承諾を与えるものとする。この場合、軽易なものを除いては総て総括監督員及び主任監督員の承認を受け処理するものとする。なお、承諾を与えたときは、受領者の印又は署名を徴さなければならない。

3 監督職員は、請負者又は受託者から協議がなされたときは、対等の立場で次に掲げる事項により取扱いその内容を調査しなければならない。

(1) 契約担当者の権限とされる事項については、調査内容に監督職員の意見を付して報告し、その指示を受けなければならない。

(2) 契約担当者から委任された権限及び監督職員の権限とされるものについては、第4条第2項の区分により総括監督員、主任監督員及び監督員が処置し、請負者又は受託者に対しては工事打合簿又は業務に関する承諾、協議、通知書により処理する。

(支給材料、貸与物品及び残材料)

第10条 監督職員は、請負者又は受託者に支給材料を引き渡すとき、機械器具及びその他物品を貸与するとき又は請負者がこれを返還するときは、これに立会し、種別、規格、数量その他物品の状態等を確認し記録しておかなければならない。

2 監督員は、請負者又は受託者から不要古材料等の発生物件の引き渡しを受けるときは、引き渡し場所を指定し、現場発生物件調書により検収し、その結果を管理者に報告するとともに引き継がなくてはならない。

(工事の立会)

第11条 監督職員は、材料を調合して目的物を製造するもの又は水中、地下に埋設する工事その他の建設工事で完成後では外面から確認が不可能又は困難なものについては、建設工事の施工に当たって必要に応じて立会して確認し、写真、品質、出来形管理資料等の整備をさせておかなければならない。

(臨機の処置)

第12条 監督職員は、災害防止その他建設工事及び委託業務の施行上請負者又は受託者に臨機の処置を取らせる必要があると認めたときは理由を付して管理者に報告し、指示を受けて請負者又は受託者に指示しなければならない。ただし、緊急の場合でやむを得ない事情があるときはこのかぎりでない。この場合においては、監督職員の判断により処置し、管理者に報告しなければならない。

(工事又は業務中の事故等の処置)

第13条 監督職員は、工事又は業務中の事故又は第三者に損害を与える等不慮の事故が発生したときは直ちに管理者に報告し、指示を受けて処置しなければならない。ただし、緊急の場合でやむを得ない事情があるときはこのかぎりでない。この場合においては、応急の処置を行い、その顛末については理由を付して管理者に報告しなければならない。

(災害の調査)

第14条 監督職員は、天災その他不可抗力により、工事の出来形部分、仮設物、搬入機材等に損害が生じた旨を請負者から報告を受けたときは、直ちにその実態を調査し、管理者に報告しなければならない。

(検査の立会)

第15条 監督職員は、当該工事又は業務の検査において原則としてこれに立会し、また検査実施のため検査員から求められたときは関係資料及び物件並びに資料の提示及び説明をしなければならない。

(手直し工事又は業務の確認)

第16条 監督職員は、検査において検査員が工事又は業務の改造、補修等手直しを指示した事項については、その履行を確認し、結果を管理者に報告しなければならない。

(補則)

第17条 この要綱に定めるもののほか、工事等監督に関して必要な事項は、別に定める。

(施行期日)

1 この要綱は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この要綱の施行の日の前日までにされた工事等監督の行為、手続等は、この要綱の規定に基づいてされた行為、手続等とみなす。

(平成31年3月20日告示第1号)

この要綱は、公布の日から施行する。

邑智郡総合事務組合工事等監督要綱

平成29年5月25日 告示第10号

(平成31年3月20日施行)